本当の「美しさ」は、人生の旅の中でめぐり逢う
ガーデンデザインの最先端をゆく“植物の魔術師”
ピート・アウドルフのドキュメンタリー
ニューヨークにある高架線路跡の公園「ハイライン」の植栽デザインを手掛け、世界のガーデン&ランドスケープデザイン界に激震を起こしたガーデンデザイナー、ピート・アウドルフ。『FIVE SEASONS ガーデン・オブ・ピート・アウドルフ』はアウドルフの作品と生涯を追うドキュメンタリー映画です。
ピート・アウドルフは植栽に雑草を取り入れたり、枯れた植物にも美しさを見出したりと“美しさ”の常識を覆し、また革新的なアイデアによって庭園や公共スペースの可能性を広げてきました。まさにアートとよぶべき彼のガーデンはガーデニング界のみならず、著名なキュレーターであるハンス・ウルリッヒ・オブリストをはじめとする美術界や、都市計画の分野の人々の注目をも集めています。本作は秋・冬・春・夏・そして秋と5つの季節に渡ってアウドルフによりそい、感覚的でありながら明解でポップなデザイン画や、“美”や“環境問題”に対する彼の考察を紹介しながら、その唯一無二の創造過程を明らかにします。
また、イギリス・サマーセットにあるアートギャラリー「ハウザー&ワ―ス」、オランダ・フメロのアウドルフ自庭、ニューヨークの「ハイライン」など、世界各所にある彼が手掛けたガーデンの数々が、息をのむほどに美しい映像によって紹介され、観る者にも新しい美の発見をもたらす作品です。
なお本作は植物愛好家を中心に世界中で大きな反響をよび、オーストラリアでは配給会社を通さない上映で1万人近い動員を達成しました。日本でも作品に共鳴した北海道のガーデン「イコロの森」が、トーマス・パイパー監督から直接作品を預かり、作品紹介をおこなっております。
1944年オランダ、ハーレム生まれ。
1982年に東オランダの小さな村フメロに移り住み妻のアンニャとともにガーデンセンターを開き、その庭は革命的なアイデアとアプローチで有名となる。
また公共空間の造園を専門にしたフューチャー・プラント社を共同で設立。今まで手掛けた主なプロジェクトはハイライン(アメリカ、NY)、ルーリー・ガーデン ミレニアム・パーク(アメリカ、シカゴ)、サーペンタイン・ギャラリー(イギリス、ロンドン)、ハウザー&ワ―ス(イギリス、サマーセット)、No.5 カルチャー・チャネル(フランス、パリ)ヴェネチア・ビエンナーレ(イタリア、ヴェネチア)など。また植物やガーデンデザイン、ランドスケープデザインに関する著書 (“Planting: A New Perspective” (2013)など)も多数ある。
2012年 革新的な植栽デザインの功績が評され、王立英国建築家協会 名誉フェロー
2013年 オランダにおける文化貢献の最高栄誉とされるベルンハルト侯子文化基金賞を受賞
監督:トーマス・パイパー (2017年 / 75分 / 原題:Five Seasons: The Gardens of Piet Oudolf / アメリカ) 後援:オランダ王国大使館 |