今日は、以前から考えていた「ウッドランドガーデンの伐採樹木にマーキング」を実行しました。
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生きている木を伐採するというのはなかなか心苦しくも感じますが、健全な森林を育成するため(壮大!)でありますので、単なる破壊ではないのです。一年草の摘心や、植栽初年度の花切りと一緒。
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ここで、もう一度イコロの森を囲む林について説明しますと、数十年前まで炭焼きが行われていた地域で、そのために植林された、いわゆる薪炭林です。人工林です。それが後継者不足により数十年の間ネグレクトされていたそうで、本来行われるべき間伐や枝打ち、下草刈りなど、生育環境を整える作業が行われなかったために、密集した木々がひょろひょろと上に向かって成長してしまっています。こうなるといろんな不具合がありまして、ひょろっとした樹木は折れやすかったり、根を張らないので土壌が緩かったり(傾斜地では土砂崩れの原因にも)、生態系は乏しくなります。なんかふわっとした理解で恥ずかしいですが、とにかくちゃんとやるべきことをやった方が良いってことです。その一つが間伐。
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加えて、イコロの森のウッドランドガーデンは観光庭園の一部として入園者に開放していますから、安全でなくてはならないし、安心して楽しんでいただける場所でなくてはならず、且つ気持ちよく美しくなければならないのです。
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まあ、イコロのウッドランドガーデンの在り方については、色々考えるところはありますが、とにかくもう少し明るくして、林床の植物の魅力を引き出し、お客様に怖がられずどんどん散歩してもらって、「きれい」「きもちいい!」「これも庭なんだ!!!」と気が付いてほしいと思っています。
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ということで、伐採したい樹木にピンクテープ巻き付けてきました。悩みますね。生育状況、デザイン、遷移、樹種の多様性、安全面などなど、考慮するポイントが多すぎで、わけわからんですが、楽しくもありました。
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ところで、ここんところガーデン内のフォーマルガーデン(ローズGやホワイトG)にも鹿の足跡が良く見られ、糞もよう転がっております。ウッドランドガーデンをぶらつくついでに周囲を張り巡らしているワイヤーネットを確認したところ、やはり一か所破れているところが!しかもその近くで鹿の群れを発見!鹿たちは2-3呼吸ぐらい目が合った後、逃げていきましたが、よく見つけるよなあ、こんな入口。。一応補修をして、明日以降も様子見ですね。鹿対策は北海道のガーデンでは重要な懸案事項の一つで、いろんなところで悩まされています。これについてはまたいつか書き残したいですね。それに、鹿だけでないですからね。ガーデンを楽しむためにはまずは安全でなくてはならず、心理的な安心感の確保が基本だと、最近読んだ本にも書いてありました。ほんと、その通り。その後もぐるりと一周ワイヤーネットをチェックしてきましたが、途中でハチの巣を考えたら怖くなって、ちょっと遠くからの確認に変更。大丈夫だと思います。
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さて、庭ではダリアが咲き、宿根草のシードヘッドも見られ、すっかり秋模様です。短かった2020シーズンはあっという間に残り3週間。週末もなんとか天気持ちそうですので、ぜひご来園ください!
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しれっと更新してみましたが、数か月ぶりですいません。いつも応援してくださる皆さんに感謝しています。ありがとうございます。