全ての宿根草が、太陽に向かっているように見えます。今日の朝はこれまた最高のガーデンでした。
この時間、この角度で朝陽が射しこむように設計されているボーダー。空間を仕切る生垣も、その感動を凝縮させている気がします。庭の設計は奥が深いです。
アスティルベやエキノプス、エキナケアのシードヘッドもそれぞれ開花期を過ぎても活躍してます。ベニカエデの紅葉も始まって、やはりこの季節にしか味わえない空気感ですね。
今日から10月に入り、今シーズンも残り一カ月。まだまだ、イコロの見ごろは続きますから、ぜひ遊びに来てください。
今日は札幌にて、今シーズン初の球根植え込み(講習除く)しました。
花壇のデザインによりますが、ここでは球根を整列させないで、適当に配置します。チューリップのような大きな球根は、とりあえず植えたいエリアに立って、ぽーんと餅を投げるように撒きます。ほぼ1㎡程のエリアに10球。これくらいは植えたいですね。インパクトが大事ですから。撒いた球根はそのまま、落ちた場所からずらさずに植えます。たまに、眺めてイメージして、調整することもあります。植える深さは球根サイズの2~3倍。
ちなみにこの球根はチューリップ ‘クリスマス・ドリーム’。 ピンク色のチューリップです。この花壇はブルーと白、シルバーを基調としていて、それらに合わせるようにポイントで黄色とか赤とかを各シーズンで入れているのですが、このピンクのチューリップもその役割です。ブルーグレーのグラスはHelictotrichon sempervirens(ヘリクトトリコン センペルウィレンス)。常緑の魅力的な葉のなかから、明るい色のチューリップが咲いたら、コントラストもはっきり、いい感じになるんじゃないでしょうかね。楽しみ。
そして、スイセン ‘テータテート’。これは、花束みたいにまとまってボンと出ている様子もよいので、チューリップよりももっと狭いエリアに、でもあくまでも自然風を装いたいので、これも目当ての場所に立って上からボトっと落とします。多少ころがってちょっと散らばる、くらいがよいでしょう。これで6-7球はありますかね。こんな塊を、ランダムに花壇に数か所作ります。球根の数は適当。多いところや少ないところがありますよ。
ちなみに、右上の板はふかふかの土を踏んで固めないように。団粒構造がつぶれますからね。また、こうすることで、花壇の外の舗装されているエリアを汚さずに済みますから、掃除も楽になりますよ。この方法、ディクスターでどんだけ大事か、何度も教わりました。板を運んだり、置く場所を考えたりは面倒だな、と思うこともありますし、なれないと意外と大変ですが、土はとても大切ですので。でもこのお客様の家では、僕がお世話になる前から、ずっとこの方法でやっていたんですよ。いろんなサイズの板が置いてあって、大変便利そうです。もちろん、そんな花壇で出来た花や野菜はまるでプロのようです。リスペクトですよ。
スノードロップのような、小さな球根は、ばらまいてしまうと見失うこともありますので慎重にやります。イコロの森では、10球セットでネットに入れて販売しておりますので、こんな感じで、袋ごとばらまきました。袋に入っていない場合は、適当な数量の球根を入れたビニールポットをランダムにおいて、それを一つ一つ目の届く範囲でバラまきながら植え込みます。スノードロップは花も小さいですから、範囲を絞って、まとめて植えた方が効果的でしょう。とりあえずここでは30球。来年また増やしてもいいですね。なにしろ、雪が解けると同時に咲きますので、花壇全体にあっても邪魔にはならないです。
ということで、「球根の配置の仕方」でした。花壇のデザインに応じて、効果的な配置を考えましょう。整列させる方がいいっていう場面ではそうしてくださいね。数か月先をイメージしながらの作業は楽しいですが、球根の植え込みはまさにそんな楽しい作業ですね。
今年は、冬に一年草や野菜、宿根草の種を輸入し、播種を依頼して芽が出たところでイコロに持ち帰り、プリッキングアウト(ポットに植え替える)をして育てるという、我々にとっては新しい方法での生産を試みました。播種から発芽までに必要な温度や日照はそれぞれだし、発芽してからの管理方法も実にさまざまあり、種類ごとにきめ細かい管理をいきわたらせるというのは難しいなと感じました。特に野菜苗については、出店したイベントで隣の農家さんとかに聞くと、ぜんぜん想像してなかった方法で育苗しているらしく、そう簡単に手を出せるものでもないなー、と思いました。それでもうまく育つものもあるわけで、僕たちにあった方法で育つ種類を選別して、効率的に行えればいいのかな、という風には思っております。そんな形でそろったラインナップが僕たちらしい品ぞろえになるのかな、と思います。
ところで、イコロの森のガーデンで育つ宿根草の中には、かつて輸入していたが、今は探してもなかなか見つからない種類も結構あって、そういう種類に限ってもう一回育ててみたいな、と思うわけですが、そのうちの一つが、ホスタ ‘ホワイト・トライアンフェイター’ Hosta ‘White Triumphator’です。僕のガーデンツアーを聞いている人は、しょっちゅう聞いているかもしれませんが、きれいな立ち姿で、真っ白の花が咲く大変魅力的なホスタです。
Hosta ‘White Triumphator’ のシードヘッド(2017.09.26)
株が大きくなったら株分けして増やそうと思っていますが、どうしてか、他のホスタに比べると、そこまでぐいぐい大きくならないので、今年はいよいよ種をとってみることにしましたよ。大量に種は採取することが出来ましたので、播くのがたのしみです。そして、ちゃんと育って皆さんにお届けできるといいな、と思っています。すこし時間はかかるでしょうが、おたのしみに。おすすめのホスタですから。
PLANT OF THE DAY42
Symphyotrichum novae-angliae ‘Herbstschnee’ ネバリノギク ‘ヘルブストシュネー’
ネバリノギクの白花の品種です。sachiさんが参戦するまで、品種名も「母国語の発音が不明な場合はラテン語の発音で」というルールにのっとり、「ヘルブストクネエ」と呼んでおり、日本語的に考えちゃうとなんか奇妙だなとは思いつつ、特に掘り下げることもなく来ましたが、これはドイツ語で「秋の雪」という意味だそうですよ。弊社においては、発音も晴れてドイツ語風に直された、というわけです。まさに、秋の雪のように、本当にたくさんの花が一気に開花する様子は大変美しいです。秋の庭の主役、シンフィオトリクム(アスター)は、ぜひ取り入れていただきたいと思います。ただし、すでに北海道の多くの場所で定着しているのがみられ、毎年きれいだなと思ってみておりますが、ガーデンに取り入れる際は、自分の庭の外に増えないようにしっかり管理していただきたいなと思います。でも、やっぱいいですよね。秋の雪ですよ。名前の意味を知ると余計良いです。(写真:イコロの森 ホワイトガーデン/2017.09.26)
オンラインストアでも販売中です。
昨日はすごい雨でしたね。
朝はすっかり晴れていて、いつもの気持ちの良い通勤路。
こりゃ朝日を浴びるガーデンもきれいだろうとガーデンに入ったところ、実にきれいでした。少しまぶしかったくらいで。
Descampsia cespitosa デスカンプシア ケスピトサ
ポプラの木の下のデスカンプシアが輝いてます。
ただ、昨日の雨のせいで、落ち葉やら、倒れた宿根草やらが多くて、その後ひさびさにメンテ作業にはいりました。
倒れた宿根草のいくつか(ほんとにほんの少しですが)を、支柱をたてて起こす時、以前ディクスターでちらっとならったしばり方を実践してみようと思い立ちまして、同じく修業していた方の記事が載っていた「花新聞」を引っ張り出し、コピーした紙をもってガーデンに出て挑戦しました。色々あって、結果、その方法と日本で習った方法をミックスさせた、画期的な自分なりのしばり方をあみ出したのであります。素晴らしい。たぶん、いい感じ。今度どこかでお披露目しようと思っております。来年の講習とかかな。
PLANT OF THE DAY 41
Camassia leichtlinii ‘Sacajawea’ カマッシア レイクトリニイ ‘サカジャウィア’
写真の左側に写っている斑入りの葉が、今日ご紹介するカマッシア ‘サカジャウィア’です。カマッシアは5月下旬から6月上旬にかけて総状花序(ジギタリスのような形の花房)になって花を咲かせます。青い花のカマッシア クシキイ(Camassia cusickii)が定番ですね。‘サカジャウィア’は白花品種で、昨年初めてイコロに導入。花よりも斑入りの葉が美しく、このポットディスプレイの時も大人気でした。斑入りの葉は、かっちりしていて草姿も大変決まっておりました。庭で植えるのもよいですが、カラーリーフをこうやってポットで楽しむのも良いでしょうね。カマッシアは概ね強健で手間いらず。植えた球根もそのまま植えっぱなしで毎年元気に出てきます。昨年初めて導入したこの‘サカジャウィア’もおそらく大丈夫でしょう。来年が2年目なんでね。まだ未確認ではあります。(写真:イコロの森 ポットディスプレイ/2017.05.07)
ちなみに、同じ白花品種カマッシア ‘アルバ’ Camassia leichtlinii ‘Alba‘もいいですよ。咲き始めのおしべのピンクがかった薄紫が花弁の白を背景にしてよく目立ち、すごくきれいです。春らしいです。
(写真:風樹庭<施工:イコロの森>/2017.06.11)
上記二品種とも、オンラインストアにて購入可能です!
台風が通り過ぎました。
穏やかで良い天気となっています。先ほど、すごい通り雨がありましたが、一瞬でした。
イコロの森のイコロハウスでは、春に咲く球根を絶賛販売中です。チューリップ、チオノドクサ、スノードロップなど。オンラインストアでも販売しておりますので、ラインナップはご確認ください。なお、店頭販売を優先しておりますので、オンラインで完売となっている種類もお店に並んでいる場合がございます。気になる場合はぜひお電話にてお問い合わせください。また、オンラインで画像が表示されていないものはイコロで写真をもっていない種類になります。その場合も、詳細ページの右下に、グーグル画像検索の結果をリンクで張ってありますので、お手間ではありますが、そちらでご確認ください。
そして、現在札幌でもイコロの球根をご購入いただけますよ。
本日までとはなりますが、大通ビッセにて開催中の「めぐり市」にイコロの森も出店しています。毎日交代で出張しています。昨日と一昨日は僕が店番をしていました。今更ですが、今日19:00までとなっておりますので、ぜひ足をお運びください。
看板は昨日のものなので、本日はシードベーグルさんも出店されています。ですが、もう完売かもしれんですね。一昨日もやっぱり早々と完売し、あっという間にお帰りでした。すごいなぁ。