今日は、温室作業をしていたら、渡り鳥の声が何度か聞こえてきて、かすんだ晴れ間も相まって、春を感じました。桃の節句に相応しいですね。
でも、いつもより少し早い気がします。せっかちな群れが、連日の暖かい気候でシベリアに戻るぞー!って意気込んだんですかね。イコロの池に気づいてくれるかな?
雪が溶けた場所では採り頃のフキノトウが見えたり、温室内ではプリムラが咲いたり、ユキヤナギの芽が出たり。きゃわいー。
やっぱり早生まれは春が一番好きです。
いつもは冬の苗の手入れは宿根草の日なたから始めることが多いのですが、今年は逆から。グラス→花木→日陰と来て、日なたに取りかかり中。
今日はH〜Lを。
Lの中でおすすめなのが「リアトリス スカリオサ ‘アルバ’」(Liatris scariosa ‘Alba’)
ホワイトガーデンに植わっているのは、リアトリス スピカタ ‘アルバ’ (L. spicata ‘Alba’ 別名:キリンギク)なんだけれども(写真右・jimmyさん写真拝借 2019.08.04)、スカリオサは花がもう少し自由気ままな感じ。花火みたいで楽しいです。
咲くタイミングもスピカタより心なしか遅いので、晩夏にかけて良いアクセントになります。
花後も、倒れにくいし、シードヘッドもフワフワつくので、おすすめです。見本鉢のスカリオサも、ナーサリー→温室の移動でガサガサ動かされているのにも関わらず、キレイに残っていました。
地下茎がまた面白い。イモみたいな所から芽が出て、下に向かって無数の細根が生えてるんです。栄養をたっぷり吸収&貯蔵できそうな感じでした。
あとちょっとで怒濤の「P」祭りに差し掛かります。終わるかな。
そして輸入苗…終わるかな。ハラハラ。
そのもの青き衣をまといて金色の野に降り立つべし
フウチソウが黄葉するといつも風の谷のナウシカのこの台詞を思い出します。
本当はきっと背の高くなるイネ科のものがイメージされていたんだろうけれど、そよぐ感じが黄金の絨毯ぽいと思ってしまいます。
本当に美しく黄葉しますねー
背丈も低く、日陰で育つので、フウチソウ(特に斑入り)は暗くなりがちな空間をパッと明るくしてくれます。
葉の薄さ、軽さゆえに目に見えない風を表現するのにぴったりの植物でもあります。
そしてやっぱり1株とかでなく、大きなコロニーでうねらせたいですね。
どこかで波打つ金色の野を再現できたら楽しそう。
一気に秋が深まって参りました。
家の中がポカポカなので危うく半袖で出勤する所でした。
危ない危ない。
「紅葉」という言葉で普段想像するのは、モミジとかイチョウとか、樹木の紅葉ですよね。
イコロは林に囲まれているので、確かに樹木の紅葉も楽しめるのですが、「草紅葉」もなかなかのおすすめです。
今日あれやこれやちょっとずつ整理しようと思ってナーサリーで作業していたら、ガーデンより一足先に色づいてました。
アムソニア(Amsonia)
チョウジソウとかヤナギバチョウジソウとか呼ばれるやつです。
イコロのオータムボーダーにも植わってます。
青い小さい花は初夏に見られますが、葉の紅葉が溜め息もんです。
なのであえてのオータムボーダー。
弊社では3種取り扱ってますが、それぞれ形状も違えば紅葉の仕方も違うのが面白い。
オンラインストアでもSOLD OUTになっていたアムソニアが数を整理して復活したので、ぜひこれを機会にどうぞ。
朝の空気がキリッとしてきました。
この空気感、暑いのが苦手な私にとっては大好きな瞬間です。
ガーデンの中も秋主役のものが目立つようになってきました。
先週末の英語イコカルでスモールガーデンの記事を読んでいたのですが、小さい庭を作るときのアドバイスで共通していたのが、
「大きくなる植物を使う事を恐れるべからず」でした。
思い切って存在感のある植物を取り入れることで逆に庭が広く感じるんです。
ナチュラルガーデンの丸池の横で毎年グングン育つタケニグサ (Macleaya)。
写真ではいまいち伝わりきらない、樹木を超える超のつく大型植物。
しかも1シーズンで。すごくないですか。
これも使い方次第で、小さな庭の大きなフォーカルポイントになること間違いなしですね。
ホワイトウッドアスターと呼ばれ、日陰でも花付きもよくきれいに咲くアスターの仲間です。
花の中心が黄色からピンクに色づくのが何とも可愛らしいです。
オンラインストアでも販売中ですので、これからの時期の花壇が寂しいなぁという方におすすめです。
【球根情報】 8/31 am時点
まだ球根はオランダを発っていないようです。
今年は品種もののチューリップの状態があまりにもひどく、初めての販売中止という連絡がありました。
ただ、国内からも入手することができそうなので、60種類以上の球根がそろいそうです。
楽しみに、もうしばらくお待ちください。
球根はオンラインストアでも販売しますので、乞うご期待!
2017年、始まりました。あっと言う間に1年が過ぎてしまいました。
今年も徒然なるままにぽつぽつと書いていきます。
どうぞよろしくお願いいたします。
12月、特にクリスマスを過ぎると自分の中では冬が終わって、イースターとか春に向かって一歩ずつ進んでいるような気になってしまうのですが、暦上ではまだまだ。
小寒も過ぎてむしろ寒さが厳しくなる季節に入ります。
イコロの福の神も寒さに準備して毛糸の帽子をかぶせてもらっていました。
今日の株分け苗は私の中で王道植物のAlchemilla mollis アルケミラ モリス。
アラビア語の錬金術を意味するal-kīmīyaとラテン語の柔かい毛を意味するmollisから学名は成り立っています。
中世の時代に葉っぱから集められる雫は魔法の力を持つとされ、アルケミラから集められたものは”純粋な水”とみなしていたそうです。それを錬金術師たちはせっせと使って鉛とかスズを金に変えようとしていたとか。
この雫、一見夜露が表面にたまっているように思われがちですが、よくよく見ると葉っぱの縁に水滴がたくさんたまっていて、実は出水という植物の排水メカニズムによる産物でもあるのです。
アルケミラの葉の縁には小さい水孔という穴がたくさんあって、空中湿度が高いときに植物体内で吸収しきれなくなった水分を水孔からギュッと押し出します。
水の飲み過ぎ状態みたいなものですね。
中世に比べるとロマンがないですが、これほど雨の中で映える植物はなかなかないかもしれません。
緑がキレイに反映されるので雨のイコロは良いなと思うのですが、重さに耐えかねて一瞬ぐんねりする植物も少なくない中、プリーツ状になった形が水滴を落とさずにいるので遠くからみてもキラキラ。
霧、雨量の多い苫小牧にはぴったりですね。
なかなかの数量ができあがりそうなので、乞うご期待。